ブログ

動画

 

セキュリティポリシー

お電話でのお問合せ

0120-417-918

ヨイナケヒヤ

更新2021.01.27

 

HOME研究発表アロニア果汁中に存在する血糖値及びHbA1c値上昇抑制物質の探索

学会発表

HMG-CoAレダクダーゼ活性を阻害するアロニア果汁含有成分の同定

小塚美由記

第91回 日本生化学会大会 2018年9月24日~26日

要約

アロニアには様々な健康効果があることが知られており、多くの生理活性物質が含まれることが予想されます。アロニアの持つ健康効果の一つとして、LDL-コレステロールを減少させる働きがあります。これまでの研究で、マウスにアロニア果汁を摂取させると血中LDL-コレステロールが減少することを確認し、アロニア果汁にHMG-CoAレダクダーゼ阻害活性があることを明らかにしました。本研究ではアロニア果汁中に含まれるHMG-CoAレダクダーゼ阻害物質の同定を行なうため、逆相クロマトグラフィーを用いてアロニア果汁の分離を行ない、10から50%メタノールで10%おきに5分画溶出し、濃縮乾固後、再溶解し分画1から5としました。得られた5分画についてHMG-CoAレダクダーゼ阻害活性を測定した結果、分画4に阻害活性があることが判明しました。LC-MS/MSにて分画4の測定を行なったところ、フラボノイドの配糖体が含まれている可能性が示唆されました。しかし、分画4には未だ多くの成分が含まれているため、阻害物質の特定を行なうために更なる分離を進めています。

アロニア果汁を分画し、得られた5分画についてHMG-CoAレダクダーゼ阻害活性を測定した結果、分画4に阻害活性があることが判明しました(図1)。

 

F1a

F1b

図1 アロニア果汁分画による阻害効果

 

分画4をさらに分離し、HMG-CoAレダクダーゼ阻害活性を測定した結果、ピーク8と10に阻害活性があることが明らかとなりました。

 

F2a

F2b

図2 分画4の分離と各ピークの阻害活性

 

これらのピークについて質量分析を行なうと、フラボノイドの配糖体が含まれていることが明らかとなりました。しかし、他の成分も含まれていることから、今後、さらなる精製が必要です。

 
前のページに戻る