プロバイオティクスは”適切な量を摂取するとヒトに健康上の利益をもたらす生きた微生物”と定義されています。FAO/WHOによれば、従来はヒトの消化管から分離された微生物のみが、プロバオティクスとしての使用を推奨されていました。
経口摂取された微生物は胆汁などのヒトの防御システムに遭遇します。胆汁および胆汁酸に耐える微生物の能力が消化管内での生存にとって重要です。胆汁酸塩加水分解酵素活性による胆汁酸代謝は、プロバイオティクス株を選択するための重要なEFSA基準です(EFSA:欧州食品安全機関)。新たな証拠により様々な発酵食品に関連する微生物のプロバイオティクスとしての可能性が強調されるようになり、起源に関係なく胆汁酸塩を加水分解する能力が、プロバイオティクスの選択基準に含まれるようになりました。”ノンディリーPLANTA”に含まれている植物性発酵食品由来のプランタルム菌株(Lactobacillus plantarum ECGC13110402)は、高い胆汁酸加水分解酵素活性を持つプロバイオティクス乳酸菌です。
ノンデイリー PLANTA
コーカサスのケフィア
フィンランドのヴィーリ
ブルガリアのヨーグルト
ポリフェノールたっぷり、オーガニック
雅蜂園の国産はちみつ
コント・ド・プロヴァンスのジャム
ケフィア菌に、ビフィズス菌をプラス
ひざ関節の違和感の軽減をサポート
私達は自社のオリジナル商品について、商品価値を高めるべく乳酸菌・発酵乳の健康効果について研究を進めていますが、最近この分野に世界の科学者の関心が高まり、沢山の研究論文が発表されるようになりました。私は自社の研究成果の紹介ばかりでなく、世界中で発表される先端的研究論文を紹介して、皆様と知識を共有することによって、私達の商品に対する理解も深めていただけるのではないかと考えて、乳酸菌、プロバイオティクス、腸内細菌叢の働きが、"ここまでわかった"、”ここまでしかわかっていない”と言うことをお伝えしていきたいと思います。
なお、弊社はブルガリアから有機アロニア果汁を輸入していますが、ポリフェノール含有量の高いアロニア果汁の生理活性成分が世界の科学者の注目を集め、多くの研究論文が発表されていますので、最新の研究論文を紹介したいと思います。
タイトル:"FXRシグナル伝達による胆汁酸代謝は乳酸菌株によるコレステロール胆石の緩和に重要である"
コレステロール胆石疾患は世界中で蔓延しています。コレステロール胆石疾患の予防と治療のための医学的選択肢はいずれも推奨されておらず、外科的治療は再発率が高い。メタボリックシンドロームに関与する因子はコレステロール胆石形成と密接に関連していることが報告されています。メタボリックシンドロームの改善中の腸内細菌叢のディスバイオーシス(腸内細菌叢の乱れ)のリモデリングは十分に研究されていますが、腸内細菌叢の調整後のコレステロール胆石形成の予防についてはあまり知られていません。著者たちは、Limosilactobacillus reuteri株CGMCC 17942とLactiplantibacillus plantarum株CGMCC 14407によるコレステロール胆石形成の予防を調べるために、結石誘発食を使用してC57BL/6Jマウスで実験的コレステロール胆石モデルを誘導しました。著者たちは、これらのL. reuteri株とL. plantarum株がマウスの胆汁酸組成を変え、腸内細菌叢のディスバイオーシスを改善することを発見しました。これら 2 つの乳酸菌株は、肝臓および回腸の ファルネソイド X 受容体(FXR)シグナル伝達経路を完全に活性化することでコレステロール胆石の形成を予防しました。これらは、コレステロール胆石の治療や再発の予防に有望な治療戦略となる可能性があります。(詳しくはタイトルをクリックして日本語に訳した論文を読んでください)。
1)目次をつけています。長文の論文をすべて読み通すのは疲れますから、目次から興味のある項目を選んで、クリックすれはその項目を読めるようにしています。
2)原論文では繰り返し出てくる用語は略語で表記していますが、翻訳文ではどこから読んでもわかりやすいよいうに、略語の表記を廃しすべて元の用語で表記しています。
3)重要な用語はカッコ内の訳者注によって簡単な説明をしています。
これまで紹介してきた自社の研究論文は"研究発表"に、世界の研究論文は"文献調査"に、それぞれ収録しています。