ケフィアニュース

Volume 26.Number 1(March 1.2019)

糖尿病とアロニア果汁

厚生労働省が実施した 「2016年国民健康・栄養調査 」の結果、 糖尿病を疑われる成人の推計が2016年に1,000万人を超え、前回(2012 年)調査より50万人増えました。
 発症に至らない糖尿病予備軍も1,000万人になりました。糖尿病の推計は4~5 年ごとに実施し、過去1~2ヶ月の血糖状態を示すHbAlc値が6.5%以上の人を「糖尿病が強く疑われる 」と判定、HbAlc値が6.0%以上、6.5%未満を 「糖尿病の可能性を否定できない 」糖尿病予備群と判定しています。
 本号では、血糖値管理に役立つアロニア果汁の研究を紹介します。

 

◯アロニアケフィアの勧め

アロニア果汁には糖の吸収をおだやかにする効果があり、牛乳に加えてケフィア菌で発 酵させるとその効果がより高くなるという報告があります。

 

◯アロニア果汁のDPPIV(ジペプチダルペプチダーゼIV)阻害

小腸から分泌されるインクレチンはインシュリン分泌を促すホルモンですが、DPPIV はインクレチンを分解する酵素です。インクレチンが分解されるとインシュリン分泌が悪くなります。アロニア呆汁にはDPPIVの酵素活性を阻害する成分が含まれています。

善玉菌優勢の腸内細菌叢を形成するビフィズス菌

◯ケフィアプラスが機能性表示食品になりました

永年ご愛用いただいていますお馴染みの携帯に便利なカプセルタイプのケフィアプラスが機能性表示食品になりました。機能性関与成分はビフィズス菌BB536、機能性表示は次の通りです。「本品にはビフィズス菌BB536が含まれます。ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能が報告されています。

 

◯ビフィズス菌ヨーグルトを作ろう

プロバイオティクスGBNlで豆乳を発酵させると、新鮮なビフィズス菌ヨーグルトが作れます。

パッケージ表示の変更について

◯ブランド・ロゴの変更、固有記号の表示位置の変更、栄養成分表示

アロニアケフィアの勧め

有限会社中垣技術士事務所

代表取締役 中垣剛典

“血糖値スパイク’'が危ない!

血糖値とは血液中を流れる糖分の量を示すもので、一般的な健康診断の項目にも入っています。これが一定値より高い状態が続くと「糖尿病」と診断されます。
 ところが最近の研究で、糖尿病でない人の中に、「普段は正常だが、“食後の短時間だけ”血糖値が急上昇する」という現象が起きていることがわかってきました。これが「血糖値スパイク」です。
 厄介なことに、この血糖値スパイクは「空腹時の血糖値」を調べる通常の健康診断では見つけられません。食後1~2時間のうちに血糖値を調べない限り、血糖値スパイクが起きていることに気付きにくいのです(第1図)。

 第1図は、2016年10月8日に放送されたNHKスペシャル「血糖値スパイクが危ない」という番糾を紹介した“NHKスペシャル取材班血糖値スパイクから身を守れ”からの引用です(l)。青線は、健康な人の1日の典型的な血糖値の変化でゆるやかに上下しています。一方、赤線が「血糖値スパイク」が起きている人の血糖値の変化で、とがった針のような血糖値の急上昇が、食後にだけ起きるのが特徴です。(血糖値が140以上に急上昇すると、「血糖値スパイク」と判定されます) 。

“血糖値スパイク”は突然死を招く様々な病気の原因になります。

心筋梗塞を起こして病院に運ばれた40代男性の検査の結果、 心臓から延びる太い血管が「動脈硬化」を起して細くくびれ、 血流が滞っていました。 医師の診断の結果、 動脈硬化の原因は “血糖値スパイク” であると診断されました。 なぜ食後血糖値の急上昇が動脈硬化を引き起こすのでしょうか?
 血管の内壁の細胞を糖分の多い液と少ない液にかわるがわるに浸し、 血糖値の急上昇が繰り返されているような状態にしたところ、 細胞から大量の「活性酸素」が発生することがわかりました。活性酸素は細胞を傷つける有害物質です。 “血糖値スパイク” の状態を2週間続けると細胞の4割が死んでしまいました。 これが動脈硬化につながる原因です。
 血管の壁が傷つくと、 それを修復しようと集まった免疫細胞が、 傷ついた血管壁の内側に入り込んで壁を厚くし、 血管の内側を狭めていきます。 それが動脈硬化です。 ‘‘血糖値スパイク’'が繰り返し起きている人は、 血管のあちらこちらで少しずつ動脈硬化が進行し、やがて心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクが高まると考えられます。 ‘‘血糖値スパイク” が認知症やがんのリスクも高めます(第2図)。

通常、食事から摂取された糖分は、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンの働きによって筋肉の細胞などに取り込まれ、血液中に残る糖分の量(=血糖値)を適正に調整しています。
 ところが生まれ持った体質や生活習慣の乱れが原因で、細胞が糖を吸収する能力が低下することがあります。するとインスリンががんばっても血液中の糖をうまく細胞に送り込むことが出来ず、血糖値が急上昇することがあります。そこで膵臓はさらに大量のインスリンを出し、なんとか糖を細胞に送り込ませて血糖値を正常レベルに戻します。このようにして針のように上がり下がりする“血糖値スパイク”が生じるのです。
 最近、 この「インスリンの多い状態」が体に及ぼす悪影響が明らかになってきました。インスリンの多い状態では、 記憶力が衰えやすいことがネズミの実験で確かめられました。脳を調べると「アミロイドベータ」という物質が蓄積していました。 この物質はアルツハイマー型認知症の原因とも言われ、 脳の神経細胞を死に至らしめる有害な老廃物です。 つまり “血糖値スパイク” が生じて体内のインスリンの多い状態の人は、 脳内で「アミロイドベータ」の蓄積が進んでいる可能性があるのです。 さらにインスリンは細胞を増殖させる働きがあるため、 ガン細胞の増殖も促す危険性が指摘されています。

アロニア果汁のαーグルコシダーゼ阻害作用

食事に含まれるデンプンなどの糖質は、そのままのかたちでは吸収されません。 まず、唾液や膵液に含まれる消化酵素の働きによって、 単糖が複数個つながった二糖類や三糖類、デキストリンなどまで分解されます。 次いで、 マルターゼやスクラ ーゼなどのα—グルコシダーゼと総称される酵素の働きによって単糖へと分解されることで、 体内に吸収されます。このα—グルコシダーゼの働きを妨害し、 単糖への分解を妨げて糖の吸収を遅らせることを「α—グルコシダーゼ阻害」と呼びます。この阻害作用を持つ薬剤は、食後の急激な血糖値の上昇、すなわち“血糖値スパイク’'を抑制する糖尿病薬として利用されています。

私たちの研究(2)によってアロニア果汁にα—グルコシダーゼ阻害作用があることがわかりました。すなわち、糖尿病肥満モデルマウス(KK-Ay)を5匹ずつ2つのグループに分け、1つのグループには水を摂取させ(Control)もう一方のグループにはアロニア呆汁を摂取させました。アロニア果汁は自由摂取させました。28日後に小腸を摘出して、α—グルコシダーゼ活性を測定しました。
 その結果、第4図に示す通り、アロニア果汁を摂取したマウスは、0.01%の有意差をもってαーグルコシダーゼ活性が阻害されています。

動物実験の結果が人にも当てはまるかどうか確認するために、健康な日本人を対象として食後血糖値の測定を行いました(3)。
第1表に被験者の基礎データを示します。

 試験は健康な30歳以上の成人37名をランダムに2群に分け、 食事前に100mlのアロニア果汁または水(コントロール)を摂取し、30分後に血液を採取し血糖値を測定しました。
 第5図に血糖値の測定(経口食事付加試験)の手順を示します。

第6図に食後血糖値の測定結果を示します。

 第6図Aを見ると、コントロールに比ベアロニア果汁を摂取すると食後血糖値の上昇が抑制されていることがわかります。第6図Bは、血糖値の抑制効果を統計的に比較したグラフですが、コントロールに比べ 0.001%の有意差をもってアロニア果汁は食後血糖値の上昇を抑制していることがわかります。
 糖尿病肥満モデルマウス (KK-Ay)の実験が、人においても該当することがわかったので、人の食後血糖値上昇抑制は、動物実験と同じようにαーグルコシダーゼ阻害によるものかどうか確認するために、アロニア果汁のα—グルコシダーゼ阻害を測定しました。
 第7図を見ると、 アロニア果汁はコントロールに比べ 0.001%の有意差をもって、 αーグルコシダーゼ活性およびDPPⅣ活性を阻害しています。

 第7図Aを見ると、アロニア果汁は濃度依存的にα—グルコシダーゼ阻害しています。
第7図Bには、ジペプチジルペプチダーゼⅣ(DPPⅣ) 阻害を示しました。
DPPⅣ阻害剤は糖尿病治療に医薬として用いられていますが、私たちの以前の研究(4)でアロニア果汁からDPPⅣ阻害活性を持つ成分を分離同定しています。

アロニアケフィアはαーグルコシダーゼ阻害作用を強くする

アメリカのメイン大学のXue Duらの研究によると、牛乳にアロニア果汁を加えてケフィア菌で発酵させたアロニアケフィアが、a —グルコシダーゼを阻害すると報告しています。
 ケフィア菌は本来コーカサス地方のケフィア粒から分離培養した乳酸菌と酵母の複合体ですから、分離した研究者によって菌の構成が異なりますが、Xue Duらが用いたケフィア菌の乳酸菌、酵母の構成が弊社の高活性ケフィア菌に酷似していますので、彼らの研究結果はホームメイド・ケフィアに当てはまるものと考えられます。
 Xue Duらは、人工的に作った腸の消化液をアロニアケフィアに作用させてインビトロで実験し、第8図に示す結果を得ました。
 第8図からアロニアケフィアを小腸の消化液で消化させた場合は、消化させないコントロールに比べ、α—グルコシダーゼを強く阻害していることがわかります。また、アロニアケフィアは、ケフィア菌で発酵させない場合に比べてもα—グルコシダーゼを強く阻害しています。

Xue Du等の結果から、アロニア果汁を加えた牛乳をケフィア菌で発酵させたアロニアケフィアを摂取すると、小腸でのα—グルコシダーゼ活性を妨げ、食事として摂取したデンプンを単糖すなわちグルコースに分解することを遅らせることになり、グルコースの吸収をおだやかにして急激な血糖値の上昇を防ぐ効果があることがわかります。

アロニアケフィアの発酵方法

高活性ケフィア菌と有機アロニア100%果汁でアロニアケフィアを作ってみましょう。次の手順にしたがって、 発酵させてください。

  • 1)先ず、市販の牛乳1リットルを購入し200mlをカップに取り分けてください。
  • 2)残った牛乳800m]に、高活性ケフィア薗1パックを加えて、紙パックの口をしつかり押えてよく振り混ぜ、ケフィア菌と牛乳を混合します。
  • 3)次に、アロニア果汁200ml を牛乳パックに加え、紙パックの口をしつかり押えてよく振り混ぜてアロニア呆汁を混合します。
  • 4)紙パックホルダーで紙パックの口を閉じ、室温に置いて発酵させます(寒い季節にはケフィアサポーターをセットして発酵させます)。
  • 5)牛乳パックの口を開いて、覗いて見て牛乳が固まっていると冷蔵庫に移して、冷やしてお召し上がりください。

第9図にアロニアケフィアとプレーンケフィアの発酵曲線を示します。

第9図に示すとおりアロニアケフィアは、アロニア果汁の有機酸によって最初から酸度があるために、プレーンに比べやや発酵が速く進みます。

また、アロニアケフィアはプレーンケフィアに比べて、やや粘度が高くなります。

上記の発酵例では、 牛乳にアロニア果汁を20%になるように加えていますが、アロニア果汁が20%よ り多くなると乳固形分が少なくなり、固まり(カードの形成)が弱くなります。アロニアケフィアはお好みによってアロニア果汁の添加量を10%~20%で発酵させてください。

プレーンケフィアにアロニア果汁をミックスしたアロニアケフィアドリンク

アロニア果汁は豊富なポリフェノールを含有するために強い渋味がありますが、ケフィアにミックスすると渋味が消えて美味しく召し上がれます。Xue Duらの研究の研究論文を読むと、単においしく召し上がれるだけではなく、α-グルコシダーゼ阻害による食後血糖値の上昇抑制にも役立つことがわかりました。
 アロニア果汁の摂取量として1日30ml〜50mlをお勧めしていますが、上記のアロニアケフィアの発酵試験では牛乳800mlにアロニア果汁200ml加えて発酵していますので、プレーンケフィア200mlにアロニア果汁50mlをミックスする量に等しくなります。
 発酵後にアロニア果汁を添加して摂取した場合のα—グルコシダーゼ阻害は調べられていませんが、発酵によって増殖した大量の乳酸菌がアロニア果汁に作用しますので、発酵前にアロニア果汁を添加する場合と同様にa— グルコシダーゼ阻害が強くなると想定できます。ちなみに、プレーンケフィアにはα—グルコシダーゼ阻害作用はありません。

まとめ

  1. 1)血糖値スパイクは、食後に血糖値が急上昇し、数時間後にはまた元に戻る現象を言い ます。血糖値スパイクはさまざまな病気を引き起こすリスクになります。
  2. 2)食物に含まれるデンプンなどの糖は消化酵素によって単糖に分解されて吸収されますが、二糖類から単糖に分解する酵素αーグルコシダーゼを阻害すると、糖の吸収がゆるやかになり、血糖値スパイクを防ぐことが出来ます。
  3. 3)糖尿病肥満モデルマウスによる実験の結果、アロニア果汁はαーグルコシダーゼ阻害作用があることがわかりました。
  4. 4)人を対象とした実験によって、アロニア果汁の摂取は食後血糖値の上昇を抑制することがわかりました。
  5. 5)アロニア果汁の食後血糖値上昇抑制のメカニズムは、αーグルコシダーゼ阻害と同時にDPPⅣ阻害も関係している可能性があります。
  6. 6) アロニア果汁を牛乳に混ぜてケフィア菌で発酵させたアロニアケフィアは、αーグルコシダーゼ阻害が強くなるという報告があります。
  7. 7)高活性ケフィア菌を用いて、アロニアケフィアを発酵することが出来ます。
  8. 8)プレーンケフィアにアロニア果汁をミックスしても同様の効果が期待できます。

参考文献

  1. (1)糖尿病、認知症、がんを引き起こす“ 血糖値スパイク” から身を守れ!
    NHKスペシャル取材班著宝島社刊
  2. (2) Yamane T et al., mprovement of blood glucose levels and obesity in mice given aronia juice by inhibition of dipeptidyl peptidase IV and a-glucosidase,J Nutr Biochem. 2016; 31: 106-112.
  3. (3) Yamane T et al., Aronia juice suppresses the elevation of postprandial blood glucose levels in adult healthy Japanese, Clin Nutr Exp. 2017,· 12: 20-26.
  4. (4) Kozuka M et al., Identification and characterization of a dipeptidyl peptidase IV inhibition from aronia juice, Biochem Biophys Res Commun. 2015; 465 (3):433-436
  5. (5) Xue Du et al., Fermentation alters the bioaccessible phenolic compounds and increases the a-glucosidase inhibitiory effects of aronia juice in a dairy matrix following in vitro digestion, Food Function 2018; 9: 2998-3007.

補遺

アロニアヨーグルトの発酵

プロバイオティクスGBNlを用いてアロニアヨーグルトを発酵させることも出来ます。
 アロニアヨーグルトはアロニアケフィアに比べ粘度が少なく、さっぱりした風味になります。

豆乳で発酵させる場合

牛乳の代わりに無調整の豆乳でアロニアケフィアを発酵させることもできます。
 アロニアケフィアを豆乳で発酵させる場合はアロニア果汁を20%まで加えることが出来ますが、アロニアヨーグルトを豆乳で発酵させる場合は、アロニア果汁の添加量を10%までにしてください。10%以上加えると固まりが弱くなりモロモロになる傾向が見られます。

アロニア果汁のDPPⅣ(ジペプチジルペプチダーゼⅣ)阻害

アロニア果汁の血糖値上昇抑制作用には、αーグルコシダーゼ阻害の他にDPPⅣ阻害も関与しています。下図を見てください。

食事によって糖が吸収され血糖値が高くなると、小腸からインクレチンというホルモンが分泌され、膵臓からインシュリンの分泌を促します。インシュリンは血糖値を下げるホルモンです。ところが体内にはDPPNという酵素が存在しインクレチンを分解して、インシュリンの分泌を妨げます。アロニア果汁にはDPPⅣの酵素活性を阻害する成分があり、インクレチンの分解を防いでインシュリンの分泌を正常に保つ働きがあります。
 私たちの研究※により、アロニア果汁に含まれているDPPⅣ阻害成分はシアニジン3,5ーグルコシッドと同定できました。

※ Kozuka M. et al.,Identification and characterization of a dipeptidyl peptidase IV inhibitor from aronia juice. Biochem Biophys Commun. 2015 Sep 25; 465 (3)433-6

ケフィアプラスが機能性表示食品になりました

1)ケフィアプラスのプラスの意味

ケフィアは、コーカサス地方の伝統的発酵乳で、ケフィア・グレイン(ケフィア粒)と呼ぶ種菌で牛乳などの獣乳を発酵させて作っています。ケフィアグレインにはビフィズス菌が含まれていませんが、ケフィアを常食しているコーカサス地方の人々の腸内にはビフィズス菌が多いことが報告されています(1)。

 

弊社のホームメイド・ケフィア(以下ケフィア菌)はケフィアグレインから純粋分離した6種類の乳酸菌と2種類の酵母を含んでいますが、 ビフィズス菌を含んでいません。
ビフィズス菌を含んでいませんが、ケフィア菌で発酵させたケフィアを食べると腸内でビフィズス菌が増えることがわかっています(2)。ケフィア菌で発酵させたケフィアには、腸内でビフィズス菌を増やす働きがあります。

ケフィアプラスは発酵させる時間のない方や、 職場や旅行に持って行きたい方のために、手軽に利用できるようにケフィア苗をカプセルに詰めたプロバイオティクスサプリメントです。 しかし、 発酵させないでケフィア菌を摂取しても腸内でビフィズス菌が増えることを期待できませんので、ケフィアプラスには最初からビフィズス菌を加えています。 ケフィアプラスの名前の所以です。

2)ケフィアプラスの機能性表示

機能性表示食品に登録されると、健康効果をパッケージに表示することが出来ます。
 ケフィアプラスの機能性表示は次の通りです。

本品にはビフィズス菌BB536が含まれます。ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能が報告されています。

ケフィアプラスに加えたビフィズス菌は、ビフィズス菌BB536です。

ビフィズス菌BB536の整腸作用については136の研究論文が見つかりました。それらの研究論文を精査して信頼性の高い6報(3~8) を選び、この機能性表示食品の申請の根拠としました。

3)ケフィアプラスの整腸作用

参考文献

  1. 1)久郷睛彦長寿と健康を支える腸内細菌ケフィアニュース2000; Vol.8 No.1: p2-5.
  2. 2) Inoguchi S et al., Effects of non-fermented and fermented soybean milk intake on faecal microbiota and faecal metabolites in humans, International Jounal of Food Sciences 2012; 63(4): 402-410.
  3. 3)Ogata T et al., Effect of Bifidobacterium longum BB536 yogurt administration on the intestinal environment of healthy adults, Microbial Ecology in Health and Disease. 1999; 11(1): 41-46.
  4. 4) 清水金忠ら,Bifidobacterium longum BB 536 含有ドリンクタイプヨーグルト摂取による便秘傾向健常者の排便回数および排便性状に及ぼす影響,日本乳酸菌学全誌;2007; 18(1): 31-36.
  5. 5) Ogata T et al., Effect of Bifidobacterium longum BB536 Administration on the Intestinal Environment, Defecation Frequency and Fecal Characteristics of Human Volunteers, Bioscience and Microflora. 1997,· 16(2):53-58.
  6. 6) Yaeshima T et al., Effect of Yogurt Containing Bifidobacterium longum BB536 on the Intestinal Environment, Fecal Characteristics and Defecation Frequency:A Comparison with Standard Yogurt, Bioscience and Microflora. 1997,· 16(2):73-77.
  7. 7)八重島智子ら,Bifidobacterium longum BB536 含有加糖ヨーグルトの排便回数および排便性状に対する影響健炭・栄養食品研究1998; 1(3 ·4): 29-34.
  8. 8) 八重島智子ら,Bifidobacterium longum BB536 を含む非発酵乳酸菌飲料の排便回数および便性状に及ぼす影響,健康・栄養食品研究2001;4(2):1-6.

ビフィズス菌ヨ ーグルトを作ろう! !

豆乳を発酵させるなら、プロバイオティクスGBN1で!

 

プロバイオティクスGBN1のビフィズス菌

ビフィズス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの腸内で健康を守っている最優勢菌ですが、成長するにしたがって大腸菌やバクテロイデス菌等の細菌が増えてビフィズス菌が少なくなります。また成人になればビフィズス菌の種類も多様化してきます。

プロバイオティクスGBN1には、乳幼児の腸内に多いビフィズス菌(Bf.ブレーベ、Bf.インファンティス)から成人の腸内に多いビフィズス菌(Bf.ロンガム、Bf.ビフィダム、Bf.アドレセンチス)まで、あらゆる年齢層の腸内にも適応するように5種類のビフィズス菌を含有しています。ちなみに、Bf.ロンガムはビフィズス菌BB536です。

プロバイオティクスGBN1に含まれている乳酸菌は、ブルガリアの長寿地帯ロドピ山脈周辺の家庭で作られているヨーグルトから分離したLb.ブルガリクスとSt.サーモフィルスです。

 

プロバイオティクスGBN1のビフィズス菌ヨーグルトを作ろう!!

第2図を見ると、乳酸菌数は牛乳で発酵させても豆乳で発酵させても同じですが、ビフイズス菌数は豆乳で発酵させた方が増えています。大豆にはビフィズス菌の増殖を促進する成分が含まれていることがわかります(1)。

ビフィズス菌ヨーグルトの発酵には、牛乳よりも豆乳が適しています。

ビフィズス菌は酸素や酸に弱いから、いつも新鮮なビフィズス菌を摂取するためには自宅で発酵させることをお勧めします。

 

ビフィズス菌の働き

弊社も加入している公益財団法人日本ビフィズス菌センター/腸内細菌学会のホームページから、ビフィズス菌の働きについて引用させていただきます。

ビフィズス菌は人の腸管内に生育し、体に良い様々な働きをしています。

まず第一に挙げられるのは整腸作用(腸内環境改善作用)です。整腸作用とはビフィズス菌により、腸内有害菌が抑制され腸内フローラバランスが改善し、有害菌によって生成する腸内腐敗産物(アンモニア、インドールなど)が減少し、結果として排便状態が改善する作用です。具体的には下痢の発生を抑制したり便秘の改善を行うなどです。また腸内フローラの改善を通じて感染防御の効果も発揮します。さらに重要な作用とし て免疫調節作用があります。これはビフィズス菌が人体最大の免疫器官である腸管を刺激し、免疫力を高め感染防御、発ガン抑制、アレルギー症状の改善(花粉症など)など様々な効果に通じます。またビフィズス菌を飲用することによる脂質代謝改善効果なども報告されています。

 

参考文献

  1. 1)和田光一ら、大豆由来オリゴ糖摂取の老人の腸内フローラおよび便性に及ぼす影響ビフィズス4 : 135-140, 1991

ホームメイド・ケフィア
(高活性ケフィア菌)と
ホームメイド・ヨーグルト
(プロバイオティクスGBN1)の
パッケージ表示の変更のお知らせ

1) ブランド・ロゴの変更

ホームメイド・ケフィアの原料はカナダのローゼル社から、ホームメイド・ヨーグルトの原料はブルガリアのゲネジス社から、それぞれ輸入して日新薬品工業株式会社に製造委託しています。従来は原料メーカーのロゴマークをパッケージに表示していましたが、グローバル時代に備えて、自社ブランドを確立するために、上記のロゴマークを表示することに変更いたします。

 

2) 固有記号の表示位置の変更

従来は日新薬品工業株式会社神戸工場に製造委託していましたが、日新薬品工業様の都合により、神戸工場と本社工場(滋賀県)の2工場で製造することになりました。

そのために、従来は販売者(有限会社中垣技術士事務所)名の後に印刷していました製造工場を示す固有記号を、パッケージ底面に印字することに変更いたします。

 

3) 栄養成分の表示

食品表示法(2015年4月1日施行)によって、栄養成分の表示が義務づけられました。その経過措置期限(2020 年3 月31 日)が迫ってきましたので、食品表示法に準拠して栄養成分を表示いたします。

パッケージの表示スペースの関係で、それぞれの商品に使用している乳酸菌、酵母、ビフィズス菌の菌種の表示は、パッケージ内に挿入しています説明書に記載することに変更いたします。

【編集後記】

パッケージ表示の変更は従来のパッケージの在庫が無くなり次第順次切り替えます。
自社ブランドに変更しても原料の輸入先および製造方法は同じですから、商品の中味には一切の変更はありません。中垣技術士事務所のホームメイド・ケフィア、ホームメイド・ヨーグルトとして、今後ともご贔原を賜りますようお願いいたします。

(編集子 中垣剛典)

Volume 26 Number 1 (March 1. 2019)
タイトルをクリックして全文を読むことが出来ます。